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序章 運命と宿命の産声 3

 ジャンは広い庭をのんびりと歩いて修練場に向かっていた。お気に入りの青く軽いマントが風でふわふわと波打っている。ふと視界の端に人影が見えた。
「げっ・・・」こそこそとその人物の視界から外れようとしたが、遅かった。くるりと首を回して、こちらをみている。「ジャン!何してるの?」そっちこそ、とげんなりしながら適当に返事をして、少し後ずさりした。
 もちろん十秒もせずに隣に並んでーーー並ばれてーーー二人は歩きだした。
「私は修練場にいくところだけど、あなたもでしょう?一緒に行く?」いえ遠慮しますと言い終えると同時に柄のついたままの槍で後頭部を殴られ、うめきながら前のめりになった。
「何で拒否するのよ!!どういう神経してるの!?」「気にいらなかったら殴るような人に神経が云々言われたくないんだけど。」がんっ、と同じところを殴られ、両手でおさえる。頭がくらくらする。
 ふくれながら早歩きになった少女に、ジャンは涙目になりながらとりあえずは同じ速さでついていった。
「ついてくるなっ!!」「うぐうっ!!」突如振るわれた槍に反応できず、思い切り米神を打たれた。頭が割れそうになる。そのままへなへなと座り込んでしまった。
「・・・まったく。だらしないわよ、男の子でしょ。」「まったく。凶暴だなあ、女の子なのに。」くすくすと笑いながら手を差し伸べた少女の手を借り、ジャンはゆっくり立ち上がった。
「じゃあ、行こうか。アルビス。」「うん。」幼なじみ二人は、並んで歩き出した。

「ビショップ候補、ジャン=アールグレイだな?」二人が振り返った時、風の刃が襲いかかってきた。

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